マクーと “黒の教会” ガラ・ケリサ (イラン)
[ 西アジア略地図 ]
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                       バザルガン付近からの大アララット山(5165m)と小アララット山(3914m)


 トルコの東の果てドウバヤジットから、アララット山南麓を35km、ドルムシュ(ミニバス)で30分ほど走るとイランとの国境ギュルブラックに着く。
 ここは何もない場所だが、イラン側には2km程の広い敷地が広がっていて、検問を待つ沢山のトラックが何時も列をなしている。そこを出るとバザルガンという小さなバザールだ。トルコ側(ギュルブラック)イミグレーションの外には小さな両替所があるが、イラン側(バザルガン)では寄って来る闇両替屋と交渉することになる。
 イランの国境は何処でもそうだと思うが、至って友好的あるいはビジネスライクであり、何かに困ったり問題が起こることは無い。勿論、常識的に違法であるようなものの他に、ポルノやアルコールは御法度だが。もしもイミグレーションに沢山のイラン人・トルコ人が並んでいたなら、窓口の役人か警備員が気が付くようにパスポートをかざしてみるとよい。一番前に出してくれる筈だ。

マクー背後の断崖(同右)
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マクーの町並み                                                      マクーの町角
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 国境からマクーに向かう道で北側を振り返ると、アララット山(5165m)が雄大に聳えている。その東側山麓はアルメニアだ。しかしアルメニア国境線に沿ってトルコ領が細く延びていて、その南はアゼルバイジャンの飛び地ナヒチェヴァンに成るので、この辺りではイランとは国境を接してはいない。アルメニアにはずっと南の国境が開いているが、アルメニア側の交通は非常に悪く、国境でバスを数日待たなければならないこともあるようだ。
 バザルガンからバスかタクシーで20分、22kmで最初の町、マクーがある。渓谷の高さ200m程の断崖にへばり付くような小さな町で、特に見るべき物は無いが、タブリーズ(4・5時間程の大きな街)―ドウバヤジット間の移動の途中に1泊入れるには手頃な場所だ。

アルメニア教会・ガラ・ケリサ(黒の教会:13世紀側)                              同17世紀側
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 この南20kmの処にガラ・ケリサ(黒の教会)というアルメニア教会がある。
 アルメニアは最も早くにキリスト教を受け入れた国のひとつだ。この教会は12使徒の一人タダイ(タデウス)がこの地に葬られたという伝承によって、紀元68年に建てられた。現在の建物は13世紀に建て直され、17世紀に増築された物。毎年夏にはアルメニアから巡礼団が訪れるという。
 “ガラ”とはペルシャ語で“黒”の意だが、13世紀に建設された部分が黒いのでそう呼ばれるようになったそうだ。

17世紀側の精緻なレリーフ                                        13世紀側の黒い内部
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 ここを訪れる交通機関はなく、タクシーをチャーターするしかない。しかも直線距離では20kmしかないのだが、自動車道路は大きく回り込み90kmも走らなければならない。周囲にはクルド人の土壁の民家が僅かにあるだけで、あとは荒野に風が吹き抜けるだけの場所だ。

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                                             冬枯れた荒野の中に建つガラ・ケリサ
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by meiguanxi | 2006-11-18 11:15 | 絲綢之路Ⅲ[西亜]
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