盈江(Yingjiang 雲南省):タイ族の町
[ 雲南省略地図 ]
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                                                             タイ族の飯屋

 騰沖(タンチョン)から南西に100kmほど行くと盈江(インジィァン)。100kmがバスで4時間掛かるのだから、相当な山道や悪路と思われるかもしれないが、この辺りの山谷は六庫(リィゥク)辺りに比べると随分穏やかだ。平地が増え、空気に湿り気を感じるようになる。
 雲南省というと伐採によって腐葉土が流された禿山を思い起こす方もいるかもしれない。確かに省都の 昆明(クンミン)を中心に、ヴェトナム国境の河口(へコゥ)に掛けて、ラオス国境の西双版納(シーサンパンナ)州の景洪(ジンホン)に掛けて、大理(ダーリ)や石林(シーリン)などに掛けての地域を見ると、一部には目を覆いたくなるような光景がある。だが、この辺りの山にはまだ手付かずの密林が多く見られるのは嬉しいことだ。
 これまで紹介してきた雲南省の町(昆明・石林・大理・麗江・六庫・騰沖・古永)に比べて、東南アジアに来たという印象を強く持つ。ページ上の地図を見てほしいのだが、騰沖の西と龍陵の西を結ぶライン以西の、ビルマに突き出した地域が徳宏タイ族ジンポー族自治州になる。雲南省のタイ族といえば西双版納が有名だが、タイ王国(タイランド)の言葉にはこちらの方が近いのだそうだ。

街子(定期市)にて
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街子からオート三輪で村に帰る少数民族
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 町外れに街子(ガイヅ:雲南読)が開かれる広場がる。少数民族に広く見られる定期市だ。一般的に平地民族であるタイ族の衣装は山岳民族に比べて派手さは無い(花腰タイ族など、例外はある)が、市の日にはサロン(腰巻スカート)姿にタオルをターバンのように巻いたタイ族女性達で賑わう。少数ではあるが、他の民族の姿も見かける。比較的大きな町だが、町の外には水田と密林が広がり、のんびりしたインドシナの雰囲気がある。


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b0049671_0112024.jpg 町中の一角に、屋根を付けた駐車場のような広場があり、ここが屋台村に成っている。沢山の洗面器に調理済みの惣菜が盛られ、その場で食べさせるタイ飯の屋台だ(一番上の写真とは別)。夕暮れ時、2・3の料理(一皿の量は少ない)を頼んでビールを飲みながら暮れ行く町を眺めていると、屋台のおばちゃんが 「呑んでばっかりいないで、ちゃんと食べなきゃダメじゃないか!だから痩せてるんだよ!」 と説教する。そういう彼女は、どんぶりの大盛り飯に売り物の惣菜をあれこれ乗せて掻き込んでいる。頼もしい働くおばちゃんだ。
 どんぶりを覗くと、茶色い塊がある。納豆だ。日本の物とは違い粘り気は無く、乾燥しておこし状に固まっている。おばちゃんに分けて貰って食べてみると、唐辛子が混ざっているようだ。
                                   食べ終わった彼女は、残った納豆を僕の皿に移しながら、「それ
                                   はビールじゃなく米飯(ミィファン)と一緒に食べるもんだよ!」 と
b0049671_011545.jpgまた説教。
 翌日もその屋台に行く。例によって2品ほどの惣菜でビールを飲んでいると、注文していない惣菜をあれこれと僕の皿に盛ってくれる。ちょっとお裾分け程度ではない。断っても箸を休める隙さえ与えないかのような勢いで次々に勝手に盛る。しまいには米飯までよそって有無も言わせず急かされる。食べ終わった時には、2本目のビールを注文できない程に腹が膨れていた。
 勘定を聞くと7元(1元=13円)。そのうちビール代が4・5元である筈。勿論、勝手に盛られた分は勘定に入っていない。僕は礼を言って10元札を手渡す。釣銭を探す彼女に、「明日、町を出るんだ」 と言って席を立つ。おばちゃんは慌てる。僕はそれを無視して手を振る。満面の笑みで送ってくれる。言い付けられて他の屋台に10元札を両替に走った15歳位の娘も、諦めてにっこり微笑んで親指を突き出す。3元ではとっても間に合わないほど食べさせられたのだ。


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                                  「暇やねぇ」 「せやなぁ~」 「ちぃとも売れへんわぁ~」
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by meiguanxi | 2007-04-05 01:39 | 雲南省と少数民族 | Comments(2)
Commented by lunablanca at 2007-04-05 17:51 x
最後の写真の会話、本当にそんな事言ってそうですよね~(笑)
でも、全然切迫感がない顔してるし....。
そんなところが、東南アジアっぽいなぁ~って感じです。
Commented by meiguanxi at 2007-04-06 02:35
まあ、切迫感なんて金輪際徹頭徹尾完全に無いねw
売っているものも、例えば向かって左半分は唐辛子でしょ。中国の田舎だしね、一山売ったって安いもんでしょ^^
だから、売れても多寡が知れてるんじゃないかな。まあ、その僅かばかりの収入の為に座ってる訳だから、大変と言えば大変なことではあるんだけどね。
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