6月24日の夕方から2日間、レーを留守にしていました。ここから東に30数kmほど来た道を戻るとカルという集落があり、ここでインダスを対岸(南)に渡って岩山を縫うような谷を10kmほど登るとへミス・ゴンパに着きます。ラダック最大のゴンパ(僧院)なのですが、集落はほんの小さなもので基本的に宿はありません。というのは、民宿することも可能らしいので。僕はキャンプ・サイドにテントを張っていたのですが、なんと実に、自分のテントを張るだけで200ルピー(約600円)もします。実は普段はこの半額なのですが(にしても高い!)、この数日は特別なのです。 25日26日とへミス・チェチュというお祭りがあり、チャムという仮面舞踏が執り行われるのです。会場のゴンパ中庭は早朝から詰め掛けた夥しい人々の場所取りでてんやわんやです。特別な人や特別なツアーには椅子の席が設けられているようですが、一般人(ツアーも含む)は地べたに座って観るのですが、石畳に座った高さの温度は実に45℃を超える暑さです。座席番号とかがある訳ではないので、場所を離れる訳にもいきません。ただ乾燥しているのでまだ楽なのですが、腕や顔はボロボロになりそうです。 僕は8時頃から待っていたのですが、チャムは予定時間の10時を1時間過ぎて漸く始まりました。4mはあろうかという長い管楽器が非常に低い単調な音を奏でます。その音だけでおどろおどろしい雰囲気が辺りを包み込みます。太鼓やシンバルのような鐘の音が厳かに流れます。数名から十数名ほどの演者が、それぞれの幕によって大きな様々な仮面と豪華な衣装を付けて現れては、音楽に合わせて単調な舞踏を繰り広げ、それは午前中2時間、午後2時間、翌日の午前に少しと昼に2時間続くのです。残念ながらその様子を適切に表現する文章力と時間を今は有しません。 ただ、実は今日、レーの南8kmほどにあるスピトク・ゴンパを砂曼荼羅の制作を見学したのですが、制作をしているラマがへミス・チェチュについて嘆いたのが印象的でした。それは僕も感じていたことなのですが、チャムを観ている人々の実に半数近く(正確な数字ではありませんが)が外国人、特に西洋人で、その他に多くのインド人観光客(ラダッキや周辺の人ではなく)地元の人はほんの僅かでしかなかったのです。これは日本で言うお祭りとはちがってもう少し純粋に宗教儀式という意味合いが強いのだろうかとも思ってみたのですが、やはりあまりにも観光化し過ぎた為にそうなってしまったという部分もあるのでしょうか。少なくと外国人に関する限り、拝観料30ルピーの他にチャムを観る為に250ルピーの料金を必要としました。勿論、僕もそうした外国人の一人ではある訳です。 チャム自体は物凄く素晴らしかったのですが、席取りで後から来たにも関わらず待っている人の前に座ってしまって頑としてどこうとしなかったり、写真を撮るために演者のすぐ前まで出て行ってしまって他の見物人のことなど意に介さない白人達(勿論一部ですが)の傲慢傍若無人な行動に辟易として白けてしまっていたのも事実です。欧米人はインド人とは違って、このようなことは決して本国ではしないでしょう。まさに旅の恥は掻き捨てという訳でしょうか。 このチャムを観ることが今回の具体的な目的の一つでもあり、もう一度言っておきますがチャム自体はとても素晴らしいものでした。ただ、その時間とでもいうのでしょうか、そういう意味では岩山の谷でのキャンプの夕暮れや、深夜3時に翌日の練習の為なのでしょうか、ゴンパから谷に流れる例の低い単調な管楽器の音、或いは今日、砂曼荼羅の制作を横でずっと見ていた時間、そういった事々のほうがむしろ、強く心に残るような気がしています。 (乱筆乱文誤字脱字誤変換、小学生日記的文章等々、推敲の時間無く申し訳なく) by 没関系
by meiguanxi
| 2007-06-27 22:17
| Air Mail
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by meiguanxi
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