[ 雲南省略地図 ]
(今回の写真は全て1999年の撮影です) 小さな村に過ぎないのだが、これまでに1990年当時の街子(ガイズ:定期市)の様子と1999年の村の様子を紹介した。 毎週日曜日に開かれる勐混の街子は今では外国人にもサンデー・マーケットとして有名なのだが、90年当時にはガイドブックにも掲載されていなかった。その頃にはデコボコの土の広場に露天が無秩序に並べられたワイルドなものだったのだが、99年には会場は舗装され広場の両側にはコンクリートに白タイル貼りの商店が並び、整然と整備されてしまっていた。 だがそれでも傣(タイ)族の他に周辺の村から拉祜(ラフー)族、布朗(プーラン)族、哈尼(ハニ)族などの少数民族がたくさん集まってきて大変な賑わいになる。さながら民族衣装の展覧会場のようだ。 今回の写真は99年の様子だが、リンクした90年の様子と見比べてもらうとその変化が分かってもらえるかと思う。だがそれから更に9年近くの時が流れ、今、この広場は屋根に覆われているようなのだ。ネット上に公開された写真を見ると、少数民族たちの定期市というよりも常設市場のような面持ちでもある。 時代の流れには購えないとは言えこのような変化を見ていると、物々交換の延長のようだった街子もやがては生産者と販売者、その間を繋ぐ流通というように分化していってしまうのかもしれないと思えてしまう。民族衣装もまた、伝統的な生活の中ではそれぞれの民族にとって機能的でもあったものが、安価な既製品の流入はそれをむしろ日常生活上厄介なものに変える。作るのには手間が要り動き辛く洗濯も大変だ。実際、雲南省では民族衣装はどんどん簡略化され、普段着として着る若者たちは姿を消しつつある。 近代的になり便利になり衛生状態も改善されてもきているのだろうが、その変化が多くの少数民族たちの確かな豊かさに繋がっているのかどうか、そしてなにより幸福に繋がっているのかどうか、少し不安な思いもある。
by meiguanxi
| 2007-12-23 20:56
| 雲南省と少数民族
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by meiguanxi
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