聖火リレー長野に関する報告と個人的総括
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                        チベット旗・中国国旗入り乱れて騒然とする長野市街・大門交差点付近


長野での集会で訴える渡辺一枝さん・25日夜
b0049671_1514054.jpg 聖火リレー前日25日午後、僕が14時半にバスで到着した長野市内には何台もの右翼街宣車が大音量で走り回り駅前でも長々と演説を続けていました。駅前で静かに雪山獅子旗(チベット旗)を振っているグループもありましたし、僕も一時、駅から駅前広場に降りる階段上の展望スペースから広場に向かって旗を掲げたりもしましたが、拡声器で演説する人や街宣車と同じ仲間だと思われることは不本意だったので、駅から善光寺、スタート地点までを雪山獅子旗を背中に背負って歩きました。善光寺境内で見かける半分位の「観光客」は中国人であるかのような状況でした。

 当日、僕が善光寺に向かって駅近くのネットカフェを出たのは
                                   5:30位でしたが、既に沿道は到るところ中国の赤い旗(五星紅
                                   旗)で、更に次々に中国人を乗せた大型バスが到着し続けてい
善光寺法要に集った人々・26日早朝           ました。善光寺には法要に参加しようと沢山の人達が集まって
b0049671_15112254.jpgいましたが、僕は本堂に頭を下げた後、8:15からに変更になった法要を遠慮させてもらい町に戻りました。
 大門付近(聖火が善光寺前を右折する場所)はコース内側の一画に赤い旗、善光寺側の二画にチベット旗、駅に向かう道のコース左側の一画が双方混合という状態でした。僕は中国人で埋め尽くされた内側の一画でチベット旗を降り続けていたのですが、大量に集まった中国人たちは巨大な五星紅旗を持って善光寺側二画に押し掛けて雪山獅子旗を覆い隠してしまおうとする行動にでました。結果としてコース外側の区画では揉み合いというような事態が発生しているように見えました。
 僕の一画で雪山獅子旗を振っていたのは僕を含めて2人だけだったのですが、その旗の前に赤い旗を出そうとしたり2本の棒に張られた大きな横断幕で僕の旗を覆い隠そうとしたり、それは酷いものでした。僕はハンドル・ネームからも分かるだろうように、おそらく日本人の平均値からして相当に親中派ですが、冷静に話そうとしても一向に聞く耳を持たない状態で彼らの言い分を撒き散らしていました。
 聖火が通り過ぎた後、駅反対側のゴール地点に移動している最中には、バカヤローと罵声を浴びせられました。僕は個人で移動していたのですが、中には歩いていることに恐怖を覚えたチベット支持者や一般市民もいたという状態でした。ゴール前の道でチベット旗を持って休憩している時には Go out!とかGo away!と叫ばれました。ただ、一方では右翼や新風系だかなんだか良く分かりませんが、チベット支援を訴えている中にも相当に口汚く罵っていた連中もいたことは事実であって、中国人の口汚さだけを一方的に批判できるような状態ではなかったのも事実です。

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                                    五星紅旗に覆われる雪山獅子旗・大門交差点付近

ずぶ濡れになりながらの Free Tibet ・ゴール隅
b0049671_15443982.jpg 警察がゴール会場に入れてくれるという話になり言われるままに付いて行ったのですが、そこには善光寺での法要を終えた日本に住む60人のチベット人のうち40人、SFT や「チベット問題を考える長野の会」やその声に応えて集まったが人達が結集していました。しかしそこは式典場所から遠く離れた、公園のいわば隠れた一画で、正直に言えば警察によって沿道からそこに押し込められてしまったという感が否めません。その場所でのシュプレヒコールは感動的でしたし、みんなズブ濡れになりながら一生懸命がっばっていました。

 さて、ですが、ここからが本題です。心身ともに疲れ切って雨でビショビショになり寒さに凍えながら帰ってきました。僕はあんなこと(あの日一日諸々)をする為に東京から長野まで行ったのじゃない。チベットで立ち上がった僧侶を含めた人々を武力弾圧した中国政府、聖火をチベット、そしてチョモランマに持って行き「ここは中国の土地だ」と世界に宣言しようとしているトーチ・リレーに抗議し、チベットでのチベット人たちの安全と捕らえられている人々の釈放、海外メディアの入域を訴え、国際社会と中国政府がチベット問題の本当の解決に向かう為にほんの少しでも力になりたいという想いから出掛けて行ったのです。圧倒的な中国人の大集団に対抗したり対決したりするために行ったのではない。
 勿論、正々堂々と平和的に一生懸命にチベット支持と中国政府への批判とを訴えて雪山獅子旗を振った大多数のチベット支持者たちを非難しているのではありません。僕を含めて結果的には中国グループに対抗するかたちになってしまったとしても、あの状況ではそうならざるを得なかったのですから。その意味で、中国人たちが大挙して長野を訪れたことは長野をむしろ混乱に陥れる結果になったのだと、その無知なナショナリズムに強く抗議します。

押さえ込む警官隊・大門交差点付近                  気勢を上げながら移動する中国人・長野駅南口
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 当日の報道、取り分けテレビ・メディアでどのように報道されていたのかについて殆ど知らず、一夜明けて漸く少し見ただけなのですが、どうだったのでしょう。新聞によると卵やペットボトル等々を投げ付けたり中国人を殴って流血沙汰を起こしたりといったことがあったようです。それらの事象がクローズアップされているのでしょうか。そういうことをやった連中は決して TSNJSFTアムネスティや「チベ問題長野」、セーブチベットネットワークに賛同して長野に行った人達ではない筈です。更には僕が出会って話した限りにおいて、2チャンネルや mixi の off として集まった人達の多くも平和的にチベット支持を訴え中国政府による弾圧に抗議していた筈です。

 暴力行為をした人達、汚い言葉で中国人と罵り合っていた連中も含めて彼ら右翼だか新風系だかはっきりとは分かりませんが、僕は少なくともその系の人達に非常に腹を立てています。はっきり言ってしまえば、チベットを支援する我々の声と市民の気持ちとを分断させる破壊行為だと感じています。告白しますが、僕はTSNJの意に反して、バンダナで両手を縛って聖火「隊」の前方に座り込んで、一瞬でも we shall overcome を唄おうかと本気で考えていた(これは威力業務妨害に当たるのかもしれませんが決して暴力ではない)のですが、暴力行為をした連中と同列に扱われかねなかったのかと思うと、やらずに良かったと感じています。やらなかったのは、圧倒的多数の中国人との対決・対立状態になってしまったことにウンザリしてしまったからなのですが。
                                    さて、新中派ではあるけれど、そしてそれではいけないのだと
ペマ・ギャルポ氏(中央)・23日東京            知りつつも暫くは中国人を見たくないし中国語を聞きたくもないと
b0049671_1553088.jpgいう感情に流されそうではあるけれど、それはそれとして。SFT や TSNJ、アムネスティやチベ問題長野、セーブチベットネットワークは今回の長野で暴力的行為をした連中(報道では台湾人と言われている乱入者、彼は在台湾亡命チベット人2世なので、彼らの立たされている現状を考えれば彼の行為を非難するつもりはありません。そもそも彼が何をしようとして飛び出したのかのも分かりませんし)や口汚く中国人を罵倒した連中、及びそういう組織団体に対する明確な批判と遺憾の意を表明するべきだと考えます。ペマ・ギャルポさんもおっしゃる通り、チベット人たちには右や左を選んでいる余裕は無いのだということは理解できます。ですがそれはそれとして、チベット支援の声を市民とを分断するそのような行為を私たちは看過すべきではないと考えてい
                                   ます。

※4月29日追記
 (1) 文中に書いた台湾人と報道された亡命チベット人2世、タシィ・ツゥリンさんは聖火に向かって突っ込んだのではなく、
   聖火を映すTVカメラに向かってチベットの旗を振って Free Tibet!と叫ぶためだけに、世界に向けてそれを訴えるた
   めだけに飛び出したのでした。あれは身体を張った抗議行動であって、決して暴力などではありえません。

 (2) 2番目の写真の渡辺一枝さんは作家・椎名誠さんの奥さんで、1987年以来何回もチベット文化圏を旅しています。
   細身で華奢に見えますが、95年にはチベット高原4000kmを越える距離を馬で4ヵ月半掛けて歩かれました。
   チベット人公務員や会社員は家に仏壇を置くことも寺に参拝することも、ジョカンをコルラすることさえも許されていない
   という、実際に見聞してこられたお話が印象的でした。


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                      隅に追いやられながらも一生懸命に Free Tibet を訴える人々・若里公園






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by meiguanxi | 2008-04-27 16:11 | Free TIBET
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